ミア・ゴスの顔芸が光る。映画『Pearl パール』レビューとイラスト

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概要・あらすじ・キャスト

概要

Pearl パール』(原題:Pearl)は2022年に公開されたアメリカ合衆国のホラー映画である。監督はタイ・ウェスト、主演はミア・ゴスが務めた。本作は同年に公開された映画『X エックス』の前日譚となる作品であり、現在製作中の『MaXXXine』とともに3部作を構成している。(Wikipediaより)

あらすじ

1918年、テキサス州のとある田舎町。パールは戦地に赴いた夫(ハワード)を待ちながら、父親の介護と農場の手入れに追われる日々を送っていた。しかも、母親(ルース)の威圧的な言動にも耐えなければならなかった。そんな彼女の数少ない息抜きが映画鑑賞であった。パールはいつか自分も華やかな世界で輝くことを夢見ていたが、積もりに積もった鬱屈のせいもあってか、パールは動物を殺すなどの残虐行為に走ってしまうことがたまにあった。

そんなある日、パールは町にやって来た映写技師と出会う。彼とのやり取りを通して、パールは夢の実現への思いを抑えきれなくなっていくが、それと同時に暴力性までもが一気に解放されてしまう。

本作は『X エックス』に登場した老婆、パールが怪物へと変貌するきっかけになった決定的な出来事を描き出す。(Wikipediaより)

キャスト

監督:タイ・ウェスト

出演:ミア・ゴス
   デヴィッド・コレンスウェット
   タンディ・ライト

感想

色情狂の老婆が強烈な印象を残した『X』の前日弾である今作。

『X』で主人公と老婆の二役を務めたミア・ゴスに驚いたものだけど、今作もその演技に度肝抜かれる。

一見垢抜けない純朴な田舎の子、という風体が徐々に本性が見え始め、ラストの数分にわたる独白で見せる、二転三転する感情の起伏の表現力ったら。

セリフ量も半端ないのに、涙を流しながら怒りや悲しみなど様々な感情をぐっちゃぐちゃにして完璧にパールになりきったミア・ゴス。

それをワンカットで見せられるんだから、もう彼女の虜にならなきゃ嘘だよ。

ゴア表現も申し分ないし、義姉妹のキュートさやパールと恋仲になる映写技師のハンサム具合も華を添えている。

厳格な母も今作に欠かせない。

非ジェンダーフリーな時代の灰汁がぎゅっと詰まった強烈なキャラで、女性は我慢、結婚は我慢。我慢しときゃ幸せなのよ、って。

その価値観を押し付ける母からパールは解放されてハリウッドで輝けるのか(『X』観てたら結末はわかると思うけど)。

そして彼女の狂気はいつ爆発するのか。

ずーっと不穏な空気が流れているのに、ミア・ゴスはいつだってかわいい。それがまた怖い。

エンドクレジットの彼女の顔を見て、「こんなに目が離せないエンドロールは他にない」と思うに違いない。

今作はまさしく、ミア・ゴスのための作品だった。

『X』のその後を描いた続編も含めた3部作になるようだから、今から公開が楽しみだ。

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