映画『ブラック・ボックス』(2020)レビューとイラスト

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映画『ブラック・ボックス』概要・あらすじ

概要

ブラック・ボックス』(原題:Black Box)は2020年に配信されたアメリカ合衆国のホラー映画である。エマニュエル・オセイ=クフォー監督の長編デビュー作にあたる。主演はマムドゥ・アチーが務めた。(Wikipediaより)

あらすじ

ノーランは交通事故で妻を亡くし、自身も記憶障害という後遺症を抱えてしまった。娘のエヴァは、性格の変わってしまった父と馴染めないでいる。仕事を失ったノーランは、ブラック・ボックスというVRによる医療機器を使用した治療を受けることにする。神経外科医のリリアンによると、患者の記憶を仮想現実として再現するという機器だった。

ノーランは1回目の治療で結婚式の風景を思い出すが、妻の顔はわからず、なぜかスーツを着た謎の男に遭遇する。不安になったノーランにリリアンは「怪奇現象は心の防衛機能が発動したもので心配する必要はない」と諭され、さらに実験を重ねていく。(Wikipediaより)

映画『ブラック・ボックス』感想

軽い作品でも観たなぁと思ってチョイスした作品が、実はトンデモ〇〇だった、っていうことよくありませんか。

いい意味でも悪い意味でもパッケージ詐欺だったり謳い文句に騙されるってことはよくあることですが、今作はいい意味で騙されました。

事故で記憶をなくした男がとある療法で記憶を取り戻していく・・・的なあらすじだったので観たんですが、(これネタバレになるかもしれませんが)トンデモ毒親作品だったんですよね。

いやぁ、人って怖いわぁって思うだけなら良いんですが、個人的に私の親が毒親だもんで、もうやめてくれーーー!って心の中で叫んでました。

これは特殊な方法で記憶を呼び起こしていくというSFのガワをかぶりながら、実はてつもない人怖作品なのでした。

個人的にはゾッとする内容ですが、記憶の中をタイムワープするために腕時計を使ったり、記憶が蘇るのを邪魔するモンスターの気味悪さだったり、「こんな奴友達にほしいわ!」って全員が言うに違いない善良すぎる友人だったり、そして一番できた人間である幼い娘であったりと、設定も登場人物も光るものがたくさんある。

『ゲット・アウト』のような潜在意識へ落ちる描写も良い。

 
私のように毒親をお持ちの方、秋の夜長にこれを観てゾッとしてみてはいかがでしょうか。
ラストシーンでぞぞぞぞぞぞーーーーってなるから、きっと。

こちらもおすすめ

●少しずつ記憶が蘇るサスペンスの金字塔。

アサミヤカオリ

イラストレーター/造形作家/映画コラムニスト/漫画家

1983年生まれ。大阪出身。
2018年より徳島に拠点に移して活動中。

AWAP『映画コラム』/ BRUTUS『赤恥研究所』連載中
B級映画/ラジオ/観葉植物好き。最近は22時就寝5時起きで制作がんばってます。メキシコ行きたい。

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2020年公開ホラーミステリーSF
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