映画『ライト/オフ』(2016)レビューとイラスト※ネタバレなし

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観たら後悔するのに、観ずにはいられない・・・それが夏場に頻出する心霊番組。
最近は子供たちへの配慮なのか、過剰に怖い演出がなくなって、生っちょろいものになりましたね。
『学校の怪談』とか『ほん怖』が大好きだった私にとっては物足りませんよ。

なんつって、観たら観たでトイレに行くのもシャワーで目を閉じるのも怖くなるから絶対後悔するんですけどね。

最近はSNSの普及で視聴者からの投稿系が増えましたが、結構怖いのが、暗闇に光が当たった途端に人影が浮かび上がる映像。
本当か嘘かは関係なく、脅かしとしては抜群の演出ですよね(演出って言っちゃった)。

そんな定番でもある演出を全面に出した作品が『ライト/オフ』
『死霊館』シリーズのジェームズ・ワン監督が制作してたり、Twitterでも公開当初から話題だったりでめちゃめちゃ観たかった作品なんです。
なんだかんだ時間が流れた今になってしまいましたが(子育てで忙しいのよ)。

簡単に感想言いますと、暗闇に浮かび上がる存在が幽霊っていうよりモンスター的立場でちょっとがっかりでしたが、その分肩に力が入らず気軽に楽しめましたよ。

母親に寄生しているらしいモンスターの過去や家族の繋がりなんかもあっさり目に描かれていて、ただの投げやりな脅かし系作品ではなかったのも好感が持てました。

あと、主演のレベッカを演じたテリーサ・パーマーちゃんがかわいい。
良い感じにビッチというかギャルなんですが、彼女の母親にモンスターが取り憑いていてずっと独り言言うわ、そのせいで家族がバラバラだわ、父親はモンスターに殺されるわ、もう散々な目にあってるっていう可哀想なギャル役がすごく似合ってて。

っていうかね、みなさん、ギャルってただのおバカで尻軽だとか思ってませんか?
ギャルは本来哀れな過去を持ち、誰かに構って欲しかった時期に誰にも見向きもされず、見た目を派手にすることで自らの孤独をひた隠しにするしかなかった、そんな生き物なんですよ。
えぇ、私がそうでしたから。

だから今作のビッチ的立場のレベッカが「本来のギャル像」を捉えていて、個人的にはとても満足でした。

 

光に弱いモンスターもブルーライトだと平気っていう設定も斬新だったし、レベッカの彼氏の頼りになるんかならんのか曖昧な加減も絶妙だったし、ベッドの下がちょっと怖くなったし、すごく良い塩梅のホラー映画でした。

あっ、普通にモンスターって言っちゃてるけど、たぶん設定としてはゴーストなのか?
そこらへんもご自身でご確認くださいませ(投げやり)。

アサミヤカオリ

イラストレーター/造形作家/映画コラムニスト/漫画家

1983年生まれ。大阪出身。
2018年より徳島に拠点に移して活動中。

AWAP『映画コラム』/ BRUTUS『赤恥研究所』連載中
B級映画/ラジオ/観葉植物好き。最近は22時就寝5時起きで制作がんばってます。メキシコ行きたい。

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