概要・あらすじ・キャスト
概要
ヨーロッパ各地にある地下墓所、カタコンブ(日本ではカタコンベと呼ぶことも多い)を題材にしたサスペンスホラー。劇中で説明はないが、フランスのパリの地下にある“カタコンブ・ド・パリ”が舞台のモデルだろう。出色なのはこの墓所が、パリの下水道などとつながった広大な地下空間だという設定。いわば“お化け屋敷”のようではあるが、歴史がある都市パリとあって多種多様な場所があり、登場人物陣がそれらを移動するたびに新しい風景が広がるのが見もの。暗い映像も大胆不敵だ。(wowowより)
あらすじ
地下20メートル。全長およそ1.7キロメートル。パリの地下に広がる、600万人の遺体が眠る世界最大の地下墓地“カタコンブ・ド・パリ”。そこには足を踏み入れてはいけない禁止区域がある―。カタコンブを訪れたソニアと友人たちを案内人のラミが禁止区域へと連れていくと、そこには冷たい空気が漂う巨大な空間が広がっていた。さらに、通路に仕掛けられた無数の罠によって、次々と犠牲者が増えていくが―。(Amazonより)
キャスト
監督: グレゴリー・ベギン
出演: ソフィア・ルサーフル
ヴィクトール・ムーテレ
ジョゼフ・オリヴェンヌ
感想
兵役に行く友人を楽しませようとドラッグの売人に連れられてパリの地下に広がる”カタコンブ(地下墓地)“へと潜入する男女3人たち。
初めはそこにたむろする仲間たちとパーティを楽しんでいたが、より奥深くへと足を踏み入れたとき、想像を絶する恐ろしいものと遭遇するのだった。
フランス産のスリラーホラー。
地下系のホラー作品は『ディセント』をはじめB級界隈ではたくさん目にしますが、個人的に最近観た中で良作だったのは『バーバリアン』ですね。
ビル・スカルスガルドの怪しい魅力が全開で彼に心惹かれながらも、唐突にラブロマンスから地下ホラーへと転ずる中盤の出来が最高なんです。
未見の方はぜひ。
さて、今作のタイトルにもなっている「カタコンブ」ですが日本人には耳慣れない言葉なのでは。
私も初めて耳にしたもので、詳しく調べてみると実際にフランスに存在する地下墓地なんだそうで。それも広大な。
なんでも、土葬文化のあったパリで人口増加によって過剰な遺体から病気が発生したりしたために地下に埋葬する流れになったそうなんですが、その流れを見ているとなんとも行き当たりばったり感があって面白い(語弊あるかもだけど)。
詳しくはネットで調べてみると出てくるのでご興味のある方は調べてみてね。
数多の骸骨が壁面いっぱいに並ぶ絵面は恐怖心よりも壮観!って感じで神々しさに満ちている(実際に目の前にしたら身震いしそうだけど)。
そんな地下墓地が足元に広がっていると思ったら、否応でもそこに謎生物が蠢いているのでは・・・?なんて妄想しちゃうよね。
今作は想像していたモンスター系ではなかったのだけれど、少し羽目を外そうとしただけの若者たちが出口のない闇で恐怖に苛まれる姿は可哀想でたまらなかった。
地下と謎生物の相性は抜群で、鑑賞してる側の部屋の酸素濃度もぐっと低下するような息苦しさでいっぱいだった。
男女3人組の微妙な距離感や謎生物がモンスターなのか実際に生きているのかもわからないあやふやさも良い。
説明不足な行き当たりばったりなB級に一見すると思えるんだけど、そこかしこに伏線が張ってある筋の通った脚本だから見終わった後の充足感はA級です。
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地下ものの元祖といえばこれよね。
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