クリスチャン・ベールのいかれた演技を堪能せよ −映画「アメリカン・サイコ」感想とイラスト− ※ネタバレ含みます※

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2000年公開

アメリカ製作
監督:メアリー・ハロン
キャスト:クリスチャン・ベール
ウィレム・デフォー
ジャレッド・レト
ジョシュ・ルーカス

超カンタンあらすじコチラ↓

ニューヨークウォール街の投資会社に勤めるパトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベール)は仕事もプライヴェートも充実し一見パーフェクトな生活を送っていた。
まさしく「ヤッピー」の象徴。
周りを囲う友人たちも同じくバブリーな生活を送っていてウマが合うようだが実はそれは上辺だけ。
ある日ルックスも学歴もパーフェクトなライバル、ポール・ウォーエン(ジャレド・レト)が現れたことで、ベイトマンは狂気じみた行動に出る。
実は彼には殺人という性癖があったのだ。


社会を超風刺したブラックコメディ・サスペンス。


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映画「アメリカン・サイコ」日本版劇場予告

88点

 

いやぁ、今やダークナイトのバットマン役が代表作なったクリスチャン・ベールですが、
こんなぶっ飛んだ役をやっていたなんて。

 

はっきり言って気に入った

 

 

⚫️バットマン役でも金持ちお坊ちゃんでしたが、こちらのお金持ちは趣が全く違う。
バットマンは両親の仇を討つという目的を持ってゴッサム・シティの悪者たちを成敗する!
でも決して殺さない。
それが彼の信条。

⚫️しかしやしかし、片やパトリックはニューヨーク・シティでライバルをぶっ殺す!

 ただの嫉妬

 信条なんてありゃしない!

そんな似ているようで全くもって非なる二役を見事に演じているクリスチャン・ベールにもはや脱帽間違いなし。

 

 

 

クリスチャン・ベールの怪演は一度置いといて、この映画で語り継がれる名シーンがございます。
それが名刺交換バトル
ただの紙切れ一枚を巡って、紙質がいかに素晴らしいかなんてセンスを競い合うのです。

これがぜんっぜんわからんヾ(・ω・o) ォィォィ。

あっ、いや、少しはわかるかも。
仕事で名刺を頂く際に、フォントが凝ってたりデザインにセンスを感じるものは確かにあって、「これいいなぁ」なんて羨ましく思ったりもする。

でも、ここの映画に出る方々の名刺自慢はパッと見てわかる程度の生易しいレベルではなくて、ほっとんど見分けがつかない紙質の違いやフォントの違いをいちいち、

 

「あぁ、クソー、なんて良いセンスやねん( ゚Д゚)<呪呪呪呪呪呪呪呪呪」

 

と本気で悔しがってる姿は笑かしにきてるやろレベル。

そんなセンスの良し悪しの訳わからなさは置いとくとして、
ただの名刺交換をこうまで面白く見せる監督のセンスは一見の価値あり。

 

 

そしてやはり一番のお楽しみは、クリスチャン・ベールの殺人シーン。
チェーンソーを振り回したり、斧を振りかざしたり、

もうやになっちゃうくらい血みどろで狂気的❤️

レインコートを着て小躍りしながら頭に斧をブッ刺すシーンが私は一番好きです。

こういう風に書くとグロそうで見たくないでちゅ!!なんて人もいると思いますが、実際そんなにグロくない。

血さえ大丈夫であれば直接的なシーンはありませんのでご安心を(ただ、私が残虐シーンに慣れすぎている為、基準が少し高めかもしれませんのであしからず)。

むしろ狂気すぎて笑けます。


(以下ネタバレ含みます。)

ところで何故こんなにパトリックが殺人に興じるようになったか、そこは定かにされません。
例えば幼少期にトラウマがるとか、社会からの重圧で箍が外れたとか・・・。
この映画にそんな理由は一切必要なし。
殺人に意味はないのです(もちろん殺人を肯定はしませんよ)。
この映画で重要なキーポイントは「他者への無関心」

殺人事件を追いパトリックを訪ねてくる探偵(ウィレム・デフォー)。

彼はパトリックや友人に聞き込みを行っていくのですが、そこであることが判明します。
彼が ”パトリックやポールを個人として「認識していなかった」” ということです。
名前と顔が一致しないまま付き合ってきたという衝撃的事実。
探偵もその食い違いに気付かぬままで、犯行当時・後日の証言の食い違いからパトリックはなにも追求されずにこの映画は終わっていきます。
きっとモヤっとしたまま終わる方も多いエンディングではないかと。

しかし、この映画が本当に伝えたかった「無関心」の問題をズバッと突きつけられるラストでもあるわけです。

夜な夜な殺人を繰り返すパトリックが狂気なのではなく、

周りを取り巻く、他人に全く興味のない、「無関心な人間」こそが狂気なのだとこの映画は語っているのです。

鎮痛剤の慢性服用が徐々に効かなくなるのと同じように、消費することで一時は満足を得ても、少しずつ足りなくなり、消費が過剰に積み重なってゆくばかりの現代社会。
消費が進めば進むほど、心が貧困になっていく・・・。
人との繋がりが気薄になった現代の闇!
消費ではない幸せを得ませんか?
仕事に拘束され、消耗するばかりの未来を断ち切り、今自分がしたいことを見つめ直し家族や人との繋がりを大事にすることが、個人個人にとって最適な未来を作るのです!!!
覚悟を持って未来をつくり・・・

あっ、すみません、これリンダ・グラッットン著書の「ワークシフト」の宣伝になってしまいました・・・。
実際パトッリクやその取り巻きに読んで欲しいわぁと思うくらいビンゴな内容なんです。
仕事で病みがちな方々にも是非おすすめです(・ω・)bグッ

そんなこんなで
金銭的に豊かになるのと比例して他人に無関心になっていくグローバルな人間どもに警鐘を鳴らすこの一作。

ただの快楽的殺人を行う筋肉ムキムキでお肌ツヤツヤなクリスチャン・ベールを嗜むだけの作品ではないのですよ。


この映画を観て頭に浮かんだのが、ジェイク・ギレンホール主演の「ナイトクローラー」。
大筋は全く違うんだけど、最後モヤモヤーっと終わりながらも許せちゃうブラックな作りが似ているなぁと思いまして。
こちらもなんだかんだ人が死んだりしますが、本作よりもエグ味はなくスピーディな展開で最後はモヤっと同時にスカッとする方もいらしゃるでしょう。
私イチオシの映画なのでまた記事を書きたいとは思っておりますが、興味がある方はご一見を↓↓

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あともう一つは、クリスチャン・ベールと同じくカメレオン俳優の大御所ロバート・デ・ニーロ主演の「タクシー・ドライバー」。
社会風刺の映画としてアメリカン・サイコもこれと肩を並べるのではないでしょうか↓↓

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