サスペンス界のワイルド・スピード。映画『search/#サーチ2』レビューとイラスト

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概要・あらすじ・キャスト

概要

母を捜索する――仕掛けられた罠

母が行方不明。
全世界80億人の行動がデジタル上に記録される今。
すぐに見つかるはずだった――。

100%PC画面上で展開する映画『search/サーチ』 シリーズ第2弾
全編デジタルプラットフォーム上で展開する<第一級のサスペンス・スリラー。(ソニー・ピクチャーズより)

あらすじ

ロサンゼルスから遠く離れた場所で行方不明になった母を捜す<デジタルネイティブ世代>の高校生ジューン。検索サイト、代行サービス、SNS…使い慣れたサイトやアプリを駆使し、捜索を試みる。スマホの位置情報、監視カメラ、銀行の出入金記録など、人々の行動・生活がデジタルで記録される時代、母は簡単に見つかるはずだった──不可解な事件はSNSで拡散され、国境を越えて大きなトレンドになっていく。BUZZに翻弄される中、真相に迫ろうともがくジューン。そこは“秘密”と“嘘”にまみれた深い深い闇への入り口だった──。(ソニー・ピクチャーズより)

キャスト

監督:ウィル・メリック

出演:ストーム・リード
   ニア・ロング
   ヨアキム・ア・アルメイダ

感想

前作を超えるスピード感

パソコン画面だけで事件解決へと進む『search』シリーズの第2段。

前回は失踪した娘を探す父親の目線だったけれども、今回は母を捜索する娘視点で話は進む。

前作が“オヤジ”が主役だったからだろうか、若者に主軸をバトンタッチした今作はよりスピード感がアップした。

SNSだけでなく、ライブビューイングやGoogle Map、マッチング形式の家事代行サービスなどなど、様々なWEB上の媒体を介して真相に迫るハイテンポな展開はマジで息もつかせぬ勢い。

途中で頭がパンクしそうになるけれど、強引な手引きに頭を使う余裕もないのが逆に幸い。飽きのこない110分であっという間に物語は進んでいる。

これはもはや、サスペンス界のワイルド・スピード。

国境を越えた繋がりがより面白みを増している。

母が失踪した先がコロンビアという、国を超えた環境での捜索というのも面白みを増している点だ。

日本には馴染みのないマッチング形式の家事代行サービスを使って出会ったハビエルに、母が映っているであろう防犯カメラを観に行くよう頼んだことから、まるで父と娘のような関係になっていく展開がより物語を深いものにしている。

このハビエルがなんとなく情けなさの漂うおじさんで、最後までジューンに付き添おうとしてくれる優しと濡れた子犬みたいな可愛さで今作随一のキャラ。

カーソルから滲みでる思考の流れ

前作も同様だけれど、このサーチシリーズで面白いのは画面上で動くカーソルの動き。

忙しなくタブを行ったり来たりしたと思ったら、突如引き返して検索タブに移動する・・・

そんな流れが人の頭の中をのぞいているようでとても興味深い。

使い手(今作はジューン)の思考や悲しみといった感情、心理までが伝わってくるようで、『パラノーマル・アクティビティ』『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』などの一人称で進むPOVとはまた違った手法が画期的だなと思う。

二転三転どころの騒ぎじゃない

そんな画期的手法やスピード感はもちろん、畳かけるように突きつけられる謎や真相がとにかく面白い。

二転三転どころじゃない、5分後には真相と思われたものが覆されるプロットがサスペンスものとして異常なハイスピード。

でも、ただのジェットコースター的面白さだけじゃなく、犯人に追い詰められるホラー的要素もあったりして、そのテンポ感も絶妙。

前作が傑作だっただけに、続編(実際は続きものではないけれど)はどうせそこそこの出来でしょ、と下に見てた自分を戒めたい。

前回ご紹介した『ドント・レット・ゴー』にも出てたストーム・リードちゃんにも注目。ぜひ。

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こちらもパソコン画面だけで進む作品。誰もいない空間に顔認証したり一捻りある演出が好き。

コメント

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