映画『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』レビューとイラスト

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映画『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットをことした男』概要・あらすじ

概要

ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』(原題:The Man Who Killed Hitler and Then the Bigfoot)は、2018年制作のアメリカ合衆国のアクション映画。ジョン・セイルズとダグラス・トランブルが製作総指揮をつとめ、トランブルは特殊効果も担当している[2] 。(Wikipediaより)

あらすじ

1987年、愛犬とともに平穏に暮らすカルヴィンのもとにFBI捜査官が現れ、恐ろしい殺人ウイルスを持つビッグフットの殲滅を依頼する。実はカルヴィンは、第二次世界大戦中に独裁者アドルフ・ヒトラーを暗殺した伝説のナチハンターだった。そして、カルヴィンは殺人ウイルスに対する免疫も持っていた。心の奥底に眠っていたハンティングへの渇望を呼び覚まされたカルヴィンは、ビッグフット狩りという過酷な任務に身を投じていく。(Wikipediaより)

映画『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットをことした男』感想

歴史に疎い私にとって、ヒトラーという存在はまるで都市伝説の中の人物なのですが、
映画でもよくモチーフになるくらい良い意味(ではないか。)でも悪い意味でも歴史のアイコン的存在ですよね。

その突き抜けた存在であるヒトラーと、
まぎれもない都市伝説的存在ビッグフットを融合せさせた映画を見つけてしまいました。

その名もヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』。
このタイトルを見た途端、どんだけB級やねん!邦題として狙いすぎやん!
と思ったのですが、なんと原題の直訳なのですね。

そして何の比喩でもなくマジでタイトル通りの内容という衝撃的な作品なのですが、
これが史実に基づいていたり恋愛要素があったり兄弟愛を描いていたり、
急にSFに走ったりとやりたい放題の内容なのです。

それなのに、ただの行き当たりばったりのはちゃめちゃな作品ではなく、
監督の細かい演出によってうまくまとまった素晴らしいノンジャンル作品なのです。

 

ヒトラーを暗殺した過去のある主人公カルヴィンも今は田舎町で細々と暮らす白髪よぼよぼ老人。
周りから「何か心配事があるのか?」と心配されるほど、彼は過去に囚われ、生気を失って見える。

彼につきまとう第二次世界大戦の影。
フラッシュバックの様に過去のシーンが挿入されるのですが、
あくまで断片的で決して説明は多くない。
だけれども、さりげないセリフまわしで観客に想像させる演出が素晴らしい。

彼には当時恋人がいたものの、戦争によって距離を置き、二度と会うことがなくなってしまった。
しかし、彼女を思い続ける一途な思い。
そして、ヒトラーを暗殺したものの、何も変わらなかった世界、誰も救えなかったことへの後悔。

これらが後に出てくるビッグフットに繋がっていくのですが・・・
いやいやビッグフットにどう繋がんねん!と思いますよね。

確かにビッグフットが出てくるあたりから急にB級臭がすごくて、
ここだけ見たらふざけた作品のようにも思えるのですが、
先程あげたカルヴィンの過去があまりにもシリアスに大真面目に描かれているもんだから、
着ぐるみ感満載のビッグフットと闘っていても決して笑い飛ばすことができないんですよ。

ビッグフットという都市伝説やB級好きにはキャッチーすぎる存在が、
こんなにも感動につながる要素になりうるなんて。

本当この監督の手腕すごいです。

小物遣いもうまくて、靴の中に居座り続ける小石や弟からもらった恐竜のフィギュアというアイテムが、
要所要所で主人公の心情を映し出すキーポイントになっている。
特に恐竜のフィギュアの目線で山を見つめるシーンはロマンチックで、個人的にお気に入りのシーンです。

ふざけたタイトルと誠実な内容のギャップに初めは戸惑いながら、その分ずっと心に残る異色のノンジャンル映画。
ぜひフラットな目で楽しんでください。

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