ピュアでパンクな少女漫画的映画!映画『ディナー・イン・アメリカ』レビューとイラスト

スポンサーリンク

概要・あらすじ・キャスト

概要

パンクロック好きの孤独な少女が、敬愛するパンクバンドの覆面リーダーを匿ったことから巻き起こる騒動を描いた異色ラブストーリー。
パティを「ミスエデュケーション」のエミリー・スケッグス、サイモンをリメイク版「エルム街の悪夢」のカイル・ガルナーが演じた。共演に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのリー・トンプソン、「24 TWENTY FOUR」シリーズのメアリー・リン・ライスカブ。俳優ベン・スティラーがプロデューサーに名を連ね、「バニーゲーム」のアダム・レーマイヤーが監督を務めた。(映画.comより)

あらすじ

過保護に育てられた臆病な少女パティは、孤独で単調な毎日を送っていた。そんな彼女にとって、パンクロックを聴くことだけが、平凡な人生から逃避できる唯一の楽しみだった。ある日、パティはひょんなことから、警察に追われる男サイモンを家に匿う。なんと彼の正体は、パティが大好きなバンド「サイオプス」の覆面リーダーであるジョンQだった。(映画.comより)

キャスト

監督:アダム・レーマイヤー

出演: エミリー・スケッグス
   カイル・ガルナー
   グリフィン・グラック

感想

ある日警察に追われている男性を助けたパティは彼を家に匿うことに。

パティは週末に大好きなバンド「サイオプス」のライブを観にいく予定だったが、実は彼こそが彼女の憧れ、サイオプスのボーカル”ジョンQ“だったのだ。

タイトルにある通り、大きな食卓を囲んで会話を交わすアメリカの家庭のディナー風景が印象的だった作品。

「今日の学校はどうだった?」なんて定型分のように会話を始める風景を色んなハリウッド作品で目にするんだけど、これって結構「親うぜー」って思う一因だよーななんて思ってたら、ちゃんとアメリカ人もそう思ってたんですね。

味気なさそうなワンプレートのご飯に、心ここに在らずな会話が段々険悪な雰囲気を醸し出していく、アレ。

制作された2020年当時、トランプ政権下だったアメリカに対するうんざりした監督の気持ちを表しているらしいんだけど、冷め切った家庭の食卓の味気なさがよく表現されていると思う。

冷め切っているのに「会話をしなければいけない」という在り方に縛られているような、一種呪いのようなものも感じられる。


アメリカに対する辛辣な目線を大いに感じる作品でありながら、実はめっちゃ王道のラブコメディーだったりもする。

だって”助けた彼は自分の推しメンで、警察に追われる悪者だけど根っこは愛に飢えたピュアな性格で・・・そんな彼と変人扱いを受ける田舎の少女が出会って恋に落ちる“なんてさ、一昔前の少女漫画じゃん!

サイモンが不良なんだけど放火や窃盗っていう(十分悪いことなんだけど)刃物や武器を持たずに社会に抗っているだけのピュアな人物ってのもたまらんのですね。

サイオプスがパンクバンドっていうこともあり”パンク“が一つのテーマだったりするんだけど、社会に受け入れられない彼らの怒りが融合して生まれる愛はまさしくパンク!

二人のように生きづらさや愛情の飢えを嘆いている人はめちゃめちゃめちゃめちゃ突き刺さるはず。

パティが歌う『Watermelon』は今やヘビーローテーションだよ。パンク最高。

こちらもおすすめ

歌が印象的な作品と言えば、これ。生涯ベストに入るくらい大好き。

コメント

タイトルとURLをコピーしました