意外にもゴアで群像劇で。映画『コカイン・ベア』(2023)レビューとイラスト

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概要・あらすじ・キャスト

概要

コカインを食べて凶暴化したクマが巻き起こす騒動を実在の事件に着想を得て描き、アメリカでSNSを中心に大きな話題を集めたパニックアドベンチャー。
出演は「猿の惑星:新世紀」のケリー・ラッセル、「ストレイト・アウタ・コンプトン」のオシェア・ジャクソン・Jr.、「ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー」のオールデン・エアエンライク、「グッドフェローズ」のレイ・リオッタ。監督は「ピッチ・パーフェクト2」のエリザベス・バンクス。(映画.comより)

あらすじ

1985年。運び屋アンドリューはセスナ機に積んだ大量のコカインをジョージア州の森に投下するが、自分自身も誤って落下し死んでしまう。雇い主の麻薬王シドは、信頼するフィクサーのダヴィードにコカインの回収を命じる。一方、絵を描くことが大好きな13歳の少女ディーディーは友人と学校をサボって森へ向かうが、そこで大量のコカインを食べて凶暴になったクマに遭遇。麻薬王一味、子どもたちとその母、警察、レンジャーら、それぞれの思惑が絡みあい、事態は思わぬ方向へと転がっていく。(映画.comより)

キャスト

監督:エリザベス・バンクス

キャスト:ケリー・ラッセル
     マーゴ・マーティンデイル
     レイ・リオッタ

感想

コカイン漬けになったクマが人々を襲う。

その設定だけで飯何杯いけるんだと、B級好きなら悶絶するに違いない。

そんでもって実話を基にしてるってんだからぁ、たまらんね。

実際に麻薬密輸業者が上空から落としたコカインを食べたクマが見つかった、なんて信じられる?(すでに脂肪してたらしいけどね)

もしかしたらこのクマも人間の目につかないところで暴れまくってたかもしれない。なんて妄想が生んだ今作。

もっとコカインベアと対峙した人間が逃げまくるパニックものかと思いきや、意外にも至って真面目(?)な群像劇だった。

娘を探す母親と捜索を共にする警備員、森にコカインを取りに行く非行少年とギャング、麻薬の行方を操作する警察。

それぞれの視点で話が進みながら、中盤まではコカインベアの登場シーンは少なく、それぞれの話が交差しながら進んでいく。

「もっとコカインベア見せろー!」と思いそうなもんだけど、ちゃんとコメディ作品として成り立っているから見れちゃうわけだ。

特に少年ギャングと麻薬王の息子の交流が滑りまくってて好きだったなぁ。

一癖あるキャラクターたちを丹念に描きながら、後半暴れまくるコカインベアのゴアさも抜かりない。

足も吹き飛ぶし腸も出る。

これでもかなゴアは女性監督とは思えないほどなんだけど、コカインベアをキャラ化せずにリアルに描いていたり、「このキャラは死んでこのキャラは生き残るだろうな」という期待を裏切らない作りに真面目さを感じたり、女性性は関係ないだろうけど妙にお堅い感じを受けたりしてね。

ちなみに監督は『ピッチ・パーフェクト』シリーズでもお馴染みのエリザベス・バンクスね。

過度なゴア描写と硬い笑いが合わない人もいるかもしれないけど、やはりコカインまみれになってハイになるコカインベアは一見の価値あり。

かわいいと怖いが入り混じって複雑な気持ちになるに違いない。

ちなみにコカインベアとなるアメリカグマと出会ってしまったら、死ぬふりをするよりは反撃をした方がいいらしいよ。

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今作で麻薬王を演じ、2022年に急逝したレイ・リオッタ。
やはりこれが浮かぶなぁ。

コメント

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