『海底47m 古代マヤの死の迷宮』レビューイラスト※ネタバレなし

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90点

前作『海底47m』(2017)の続編となる『海底47m 古代マヤの市の迷宮』を久々に映画館に足を伸ばして観てきましたよ。

まるでインディージョーンズシリーズかのようなサブタイトルですが、だだっ広い海底というワンシチュエーションだった前作よりも、狭く逃げ場のない古代遺跡という設定がうまく活かされてアクション要素もより際立ったサブタイトル万歳な内容でしたよ。

 

今作サメに追われるのは女子高生の4人。
いじめられっ子のミアと父親の再婚相手の連れ後であるサーシャ、サーシャの親友でしっかり者のアレクサとムードメーカなニコール。

軽い気持ちで海底に眠る遺跡を見ようと洞窟にダイビングしたのが運の尽きで、ニコールの失態によって遺跡が倒れ、暗い海底で聴覚が進化した盲目人喰いザメが乱入、遺跡の研究をしていたミアの父を含めた人間を次々襲うのでした・・・。

このニコールっていう金髪女子を演じたのがシルヴェスター・スタローンの娘であるシスティーン・スタローンちゃんなんですがね、よくまぁこんなかき乱し系女子の役を引き受けたなって思うくらいに、ニコールが元凶で場の状況が悪化すること。お見事ですよ。

それでも誰一人としてニコールを責めないし、代わりにニコールがかわいそうなことになっちゃっても誰一人彼女を労る言葉が出ないっていう割り切り用。

ある意味気持ちの良い存在でしたね。
何よりスタローンの面影が少し垣間見える強靭そうなお顔立ちとスラっとしたスタイルはスクリーン映えすること間違えなしなので、彼女の今後にも期待です。

キャストの中で私が一番に心惹かれたのは、主人公であるミアを演じたソフィー・ネリッセ
いじめられっ子役が似合う(なんて書いて良いのかわかりませんが)垢抜けない顔立ちと引き締まりのないムチっとした体型が妙にリアルで、だからこそ今まで追いかけまわされていたサメに立ち向かう瞬間の彼女の強さが爽快極まりないんですよ。

少年漫画で初回泣きべそだった主人公が最後には誰よりも強くなって天下取るみたいな、ね。

個人的にですが、今作の登場人物は前作よりも感情移入がしやすく、その分ハラハラドキドキさせられっぱなし。

もちろん突然現れるサメの脅威がベースにありながら、残り少ない酸素への不安、狭い古代遺跡での逃げ場のなさ、出口の前に立ち塞がる強い塩の流れ、といった前作よりもさらにスケールアップしたスリラー要素もりもりだからこそではありますが。

 

『海底47m』シリーズは暗く孤独な海底でサメに追われるというパニックスリラーものではありますが、今回映像の美しさや丁寧な描写に心惹かれて思わず点数が高くなりました。

海底の暗い中でのアクションは今何が起こってるの!?っていうわかりづらさも正直ありますが、仄暗い海底に湧き上がる泡の束が美しく、また、誰かが襲われた後のスローモーション演出はわざとらしさもありながら絶望が丁寧に描写されていて、これまた美しくもあり。

特にグッときたのは、前半でミアとサーシャたちの距離がまだ微妙なときに一緒に崖から海に飛び込むシーン。
パリピな映画ではよく観る光景なんですがね、彼女たちの距離がぐっと縮まるのがわかる本当に美しいシーンなんですよ。

ほら、よく男の人は拳一つ交わせば心通じるぜ、なんて言うでしょう?
それの女子バージョンって感じでしたね、うん。

ヨハネス・ロバーツ監督にはぜひアクションやパニック要素抜きの青春ものを作っていただきたいなと思っております。

 

サメの脅威だけではない、様々なスリラー要素やスケールアップしたアクション盛り盛りであり、尚且つ美しい映像に心奪われる『海底47m 古代マヤの詩の迷宮』。

機会がある方はぜひ劇場でご鑑賞くださいませ!

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★飛び込みシーンで思い出したのはこれ。
これもまた、美しくも恐ろしい映画ですね。

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