最悪の後味と最高のストーリーテリング。映画『胸騒ぎ』(2024)レビューとイラスト

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概要・あらすじ・キャスト

概要

ある善良な家族を襲う悪夢のような週末を描いたデンマーク・オランダ合作によるヒューマンホラー。
「アフター・ウェディング」など俳優としても活躍するデンマークの鬼才クリスチャン・タフドルップが監督・脚本を手がけた。(映画.comより)

あらすじ

休暇でイタリアへ旅行に出かけたデンマーク人の夫妻ビャアンとルイーセ、娘のアウネスは、そこで出会ったオランダ人の夫妻パトリックとカリン、息子のアベールと意気投合する。数週間後、パトリック夫妻から招待状を受け取ったビャアンは、妻子を連れて人里離れた彼らの家を訪問する。再会を喜び合ったのもつかの間、会話を交わすうちに些細な誤解や違和感が生じはじめ、徐々に溝が深まっていく。彼らの“おもてなし”に居心地の悪さと恐怖を感じながらも、週末が終わるまでの辛抱だと耐え続けるビャアンたちだったが……。(映画.comより)

キャスト

監督: クリスチャン・タフドルップ

出演:モルテン・ブリアン
   スィセル・スィーム・コク
   フェジャ・ファン・フェット

感想

公開当初、ラストが胸糞すぎるという評を耳にしていたのですが、まさかここまでとは・・・

もちろんここではネタバレしませんが、唯一言えることは「子供がいる親は絶対に観るな」

私も息子がいる身でありながら、どれだけ胸糞なのかを試してみたくて好奇心を抑えられずに再生ボタンを押してしまったこと、後悔しております。

いや、しておりました。

鑑賞からしばらく時間が経ち、冷静に作品と向き合えるようになって、サスペンスとホラーの間を見事なストーリーテリングで行き来する巧妙さに観て良かったと今は思えております。

でも、やっぱり親は観ない方がいいということは強く書き記したい。

デンマークに暮らすビャアン一家は旅先で出会ったオランダ在住のパトリック一家と週末を過ごすことに。

同い年の子供同士もいることから楽しい週末になるはずが、パトリックたちのおもてなしに少しずつ違和感を覚えていく・・・。

なんの予備知識もなしに観ていると、何となくそりの合わない一家とのいやーな時間を共有するサスペンスドラマなのかと思いきや、ラスト15分でがらりとホラーに転ずるのが憎い!

まるで『フロム・ダスク・ティル・ドーン』ばりの舵の切り方で、理解が追いつかないままエンディングを迎えるという強引さ。

リアリティある描き方をずっとしてきたからこそ、そのホラーは現実味を持ってがつんと精神を抉ってくる。

親としてしばらく動悸が止まらず、なんかもう言葉にできない感情で涙も溢れてくる始末。

お昼ご飯も喉に通らずでしたよ。

だけど、前述したけど「こういう無神経な人間いるよなぁ」っていうリアリティある表現がギリギリホラー(フィクション)にならない加減で、そこのバランスがすごく巧妙なんですよ。

親としては辛かったけど、映画好きとしてはまじで観た方がいいよと言いたくなる傑作でした。

嫌な気持ちには絶対絶対なるけど、上質なドラマとホラーを観たい人はにはおすすめ。

もう一度言うけど、子供がいる人なは相当な覚悟してね。

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こちらは後味の悪さとグロもすごいのでご注意を・・・でも好き。

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