
あらすじコチラ↓↓
世界最大のインターネット検索エンジン「ブルーブック」のプログラマー、ケイレブ(ドーナル・グリーソン)は、ある日、社内の抽選でブルーブック創業者・CEOであるネイサン(オスカー・アイザック)の別荘で1週間を過ごすギフトに当選する。チャーターされたヘリコプターで見渡す限りの氷の大地を越え、深い森を越え、ケイレブが降ろされたのは野原の真ん中。携帯電話の電波も届かない人里離れた土地で、ケイレブはネイサンからAI(人工知能)の完成度を試すためのチューリング・テスト(数学者アラン・チューリングが考案した、ある機械が人工知能かどうかを判定するテスト)を行う試験官として「研究所」に派遣されたことを告げられる。ケイレブ、ネイサン、そして美しい女性の外見を与えられたAI、エヴァ(アリシア・ヴィキャンデル)の密室心理劇が幕を開ける。
美しいSF映画。
ロボットと若き男が恋に落ち広い世界へと逃げ出す映画かと思っていた。
しかし、(いきなりネタバレ注意↓↓)
かなりのホラーな展開でびっくり。
世界最大手の検索エンジン企業ブルーノートの社員であるケイレブは抽選にアタリ、大富豪であるネイサンの山荘に招かれる。
そこには彼が完成させたA.Iを搭載したロボットのエヴァがいた。彼はそのA.Iの試験官として「研究所」に派遣されていたんですね。
エヴァのA.Iが合格が失格がを判断する為にケイレブは会話を重ねていきます。
この話の舞台となるのがネイサンの山荘である雄大な自然に囲まれた建物。
あまりにも美しい自然と造形物にCGを使ったか、もしかして大規模なセットを組んだのか?と思ったら、
実際にノルウェイに存在するホテルだそうです。
自然と融合した舞台が、まるで何もない世界に突如出現した異世界のように、違和感が漂いながらもその美しさに心惹かれます。
実はこの物語、聖書を下敷きにしている為、この建物はいわば「創世記」の舞台!
まるで神が作りたもうた「最初の地」のようです。
そんな幻想的な世界観の中、登場人物はたった4人。
社長のネイサンと社員のケイレブ、ロボットのエヴァとメイドのキョウコ。
隔離された場所での密室劇。
まるで「月に囚われた男」のような閉塞感のあるSF。

ともすれば眠気が襲うような単一的な空間でも、美しい映像とエヴァの見事な造形に引っ張られて一瞬たりとも飽きることなくスリラーを味わえる。
そう、この映画はスリラーなのです。
エヴァは「完璧なA.I」なのか?
会話を重ねて判断する七日間。
この七日間の間にケイレブは可憐な少女のような容姿と中身を持ったロボットに心惹かれ、共に外に出ようと約束をする。
透き通った容姿で明らかにロボットの形態をしたエヴァも、カツラを被りワンピースを着て、まるで初恋をした乙女のような美しさでケイレブをどんどん虜にしていく。
きっと誰もがこの二人が外に出てハッピーエンドを迎えるのだろうと思うだろう流れ。
しかし、この映画のテーマはロボットとの交流でも共存でもない。
エヴァは最終的に主人であるネイサンを殺害し、ケイレブまで施設に閉じ込めて一人で旅立つのです。
このラストシーンを観たとき、私は恐怖に鳥肌が立ちましたよ。
エヴァは合否を判断されていたはずが、ケイレブを利用して外に出ようと試みていた、人を操る立場だったのです。
施設から出ようと階段を登るエヴァが振り向き誰もいない空間で嬉しそうに笑うシーン。
最高のホラーです。
人工知能に喰われる人間というオチに誰もが絶句するんじゃないでしょうか。
ある意味どんでん返しのSF映画。
この映画を観て恐怖を強く感じるほど、人間の感情が尊く思えます。
一見の価値ありです。
※四コマ漫画作成しました。↓↓
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