正直なんと言って良いかわからん。 -映画「ムーンライト」感想- ※ネタバレあり

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監督:バリー・ジェンキンス

キャスト:トレバンテ・ローズ
アンドレ・ホランド
ジャネール・モネイ

超カンタンあらすじコチラ↓

学校ではいじめられ家庭でも虐げられているシャロン。
麻薬ディーラーであるフアンやその恋人に暖かく見守られながら成長していく。

母親との確執や社会には受け入れられないセクシュアリティな問題を美しい映像で切り取る、淡く切ない恋物語。

アカデミー賞候補作!『ムーンライト』本国予告編
 

今年度アカデミー作品賞受賞作品。

同じくアカデミーで6部門を受賞した「ララランド」を制しての作品賞ですから、果たしてどないな内容なのかと気になりながら、
予告だけ観てると内容がさっぱり伝わってこないため、中々観に行こうという気になれなかったんですよねー。

なんとなく人種差別やセクシュアリティな問題を取り上げたものなのかな?というイメージで劇場まで足を運んだんですがね・・・。

 

正直なんと言って良いかわからん。

 

予想通りでも、予想を裏切られたでもない。
ビビりながら入ったお化け屋敷がさして怖くもなく、でもお化けの造形に目を奪われて妙な満足感を得るような。
同性愛・ドラッグ・いじめ・・・散りばめられている話の種は一見重いんだけど、すごくさらっと通り抜けていく。
主人公のシャロンを優しく受け入れるドラッグディーラーのフアンがとっても良い役なんだけど、
次章に移ったと思ったら話の中だけで死んだことになってたりね。

絶対一番そこ泣けるやつやんっていう話が軽い!

映像が美しくてカラッとした町並みもライトに映るのと、まるで写真のお手本のような構図だからドキュメンタリーのような生々しさもない。
その代わり、登場人物の表情がダイレクトに伝わってくる。
重要な対話のシーンは特にアップが多く、スローモーションになったりとエモーショナルで詩的な映画であることは間違いない。
それが良いのか悪いのかは、観る人の受け止め方次第だとは思いますが。

印象的なのは映画全体を覆う
フアンとの対話で「黒人の子供が月明かりに遊んでいるとブルーに輝くんだ」というセリフが出てきますが、美しさの中に悲しみを孕むのがブルー。
まさしくこの映画の雰囲気にぴったりの色彩に目を奪われます。
ウォン・カーウァイの色彩に似ているなぁと思ったら、実際にバリー・ジェンキンス監督は影響を受けているそうな。

やはりな。

構成は幼少期の「リトル」・少年期の「シャロン」・青年期の「ブラック」の3部構成。
それぞれ違う俳優さんが演じていて顔つきは全然違うんだけど、悲しみが滲む目付きがすごく似ている。
ポスターもよく観ると三人がそれぞれ組み合わさってるんですね。
一人の顔が大写しになっていると思ってたんで気付いたときはびっくりしました。
是非それぞれの俳優さんの瞳の奥底からみなぎる力強い演技を観ていただきたい。

大きなテーマになっているのは、幼馴染みのケヴィンとの恋、そして母親との確執。
ドラッグに溺れ、愛情を全く注いでくれなかった母。
そんな母を嫌いながらも、結局成長してドラッグディーラーとしてのしあがるシャロンには一番泣けた。

それと同時に、シャロンの恋模様が一番のベースになるという展開には少し驚いた。
「オカマ」といじめられるシーンはあるんだけど、ほとんどがライトな描写。
まるで普通の恋愛映画みたいに同性愛を描写していた。「親に反対されて泣く泣く離ればなれになった恋人が再会する」みたいな。
もっと重々しく迫害をされる内容なのかと身構えてたのでね・・・。

その目線自体が差別なのか?
ゲイが普通に恋愛をしてはいけないのか?とふと自分を責める気持ちになりました・・・。

黒人が主人公というだけで人種差別を連想すること自体が差別なのかとかね。

きちんとした締めくくりもなくモヤっと終わっていくので、こちらとしても感想を上手くまとめられない映画でした。
でもこれこそがリアルな世界なのかとも思える。
大袈裟にセクシュアリティ問題を取り上げるでもなく、淡々とシャロンの半生を描いた目線が美しい。

こういうアートムービーも好きですが、
正直「ララランド」の方が好き!!!(個人的感想です)

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