パニックものから神話へと昇華する見事なストーリー。映画『ザ・ウォッチャーズ』(2024)レビューとイラスト

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概要・あらすじ・キャスト

概要

ガラス張りの部屋に閉じ込められた男女が、“謎のなにか”に監視される恐怖を描くホラー。『オールド』のM.ナイト・シャマランがプロデューサー、シャマランの娘イシャナ・ナイト・シャマランが監督を務める。28歳のアーティスト、ミナを演じる『500ページの夢の束』のダコタ・ファニングをはじめ、『Tarot』のオルウェン・フエレ、『バーバリアン』のジョージナ・キャンベルらが出演する。(movie walkerより)

あらすじ

28歳の孤独なアーティスト、ミナは、贈り物を届けに指定の場所に向かうが、地図にない森に迷い込んでしまう。避難した先のガラス張りの部屋には、リーダー的存在の60代のマデリン、20代の若妻シアラと彼女の夫で30代のジョン、そして19歳の青年ダニエルがいた。彼らはミナに、毎晩訪れる正体不明の何者かによって部屋が監視されていることを告げる。(movie walkerより)

キャスト

監督:‎ イシャナ・ナイト・シャマラン

出演:ダコタ・ファニング
   ジョージナ・キャンベル
   オルウェン・フエレ

感想

闇に包まれた森にガラス張りの建物。そこに閉じ込められた4人の男女。何者かが彼らを監視している・・・

予告編を観た瞬間に「好みの作品キターーーー♪───O(≧∇≦)O────♪」ってなった今作。

てっきりナイト・シャマラン監督作品かと思っていたら、娘さんのイシャナ・ナイト・シャマランの作品だそうで。

確かにシャマラン節が効いた二転三転するストーリーに加え、女性らしい繊細なストーリーテリングが光る作品でしたよ。

一見するとクリーチャーもののパニックホラーのようですが、ゴロゴロ転がっているB級作品とは違ってちゃんと抜けのある、ストレスのない作りはさすがのシャマランの血統。

森でクリーチャーに出くわしてわーきゃー騒いではそこで終結するだけの作品をアホほど観てきましたからね・・・(それが趣味だからいいんだけど)。

森に閉じ込められた4人を監視するものは誰なのか・・・それが分かりだしてからもどんどん転ずるストーリーに引き込まれつつ、異様なクリーチャーの”立ち姿“には心持ってかれた!

SNSを筆頭に不特定多数から見られていることの恐怖を描いたと監督は語っていたけれど、鏡張りの部屋の中で外を伺う4人の姿が見事にそのメタファーとなっていましたね。

“鏡“というのが一つのキーワードで、その要素もうまく散りばめられていたな(ちょっと過剰な気もしたけれど)。

そして悲しみ漂うラストの余韻。

まるで一冊のお伽話を読み終えたような充足感でした。

あ、一つ気になったことといえば、妙に女性陣がファッショナブルで目が散ったことかしら。

たぶん女性監督らしいセンスなんだろうけど、少しホラーには気が散る要素だったかな・・・と。

まぁ気になるのはそのくらいで、特にダコタ・ファニングの透き通るような白い肌と金髪がお伽話のような不思議な話に説得力を持たせていて、抜群の存在感でした。

パニックものから重厚な神話へと転ずるストーリーに酔いしれる約100分(ちょうど良い長さ)、みなさまも身を浸してみてください。

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