映画『ニュー・シネマ・パラダイス』感想
90点
1988年公開の不朽の名作『ニュー・シネマ・パラダイス』。
今さらながらに鑑賞しました。
ずっと観なきゃって思いつつ、3時間もある・・・今日はやめとこ。とスルーしまくってきたんですが、2時間バージョンもあったんですね。
わたくしはそちらで鑑賞しました。
映写技師のアルフレドと、映画館に入り浸る少年トトの友好関係や青年期トトの甘酸っぱい恋愛物語が中心に描かれた作品。
アルフレドとトトが徐々に心通わせ、少年トトに映写技師の仕事内容を手引きするまでになる過程や、恋愛に敗れた青年期トトに「お前はここにいちゃいけない、二度とここには帰ってくるな」と一見冷たいようで愛に溢れた言葉で送り出すまでがとても感動的なんだけども、それよりも当時(第二次世界大戦後)の人々の映画への愛や希望に溢れる姿が観てて胸が熱くなる。
私がまだ子どもだった頃は今みたいに入場整理なんてしてなくて、一日いることだって可能だったんだけど、作中の映画館はそれ以上に自由極まりない。
赤ちゃんにお乳をあげるお母さんや、売り子のような男性が上映中も練り歩いてたり、なんとセ○クスしてる奴もいたりと、まぁなんて奔放なんでしょう。
名作だから子供と観たいなって思ってたけど、ちょっとお母ちゃん的にしばらくは見せないでおこうと思いましたよ。
自由奔放すぎる鑑賞スタイルには呆れちゃうほどだけど、純粋に映画を楽しんでる彼らがとても羨ましくも見えました。
今は笑いたくても声をひそめてクスッと息を吐くしかできないですもんね。
旦那のかずちゃんは映画館だと好きなとこで笑ったり談笑できないから家で観るのが良いって言ってたりもするんですが、作中のような映画館ならきっとその気持ちも変わるんだろうなぁ。
そしてこの映画の最大の見所はエンドロールが流れる直前の、終盤の終盤に流れるとある映像。
アルフレドがトトに残した映像が流れるんですが、ここは号泣必至。
実は私、鑑賞する前からこのオチを知ってたんですがね、知ってても映像観た時グッときて泣いちゃいました。
そのくらい、胸に迫る素晴らしいラストが待っています。
私のように「名作なのは知ってるけど今さらだしなんか手出ないんだよねー」って思っているあなた、騙されたと思ってご覧なさい!
観れば不朽の名作なのがわかるから。
ぜひラストの映像で涙しちゃってください。
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