概要・あらすじ・キャスト
概要
殺人鬼と化したぬいぐるみが引き起こす惨劇を描いたイギリス製ホラー。
本作が初長編となるカール・ホルトが監督・脚本・主演を務めた。ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2023」上映作品。(映画.comより)
あらすじ
おもちゃデザイナーとして働く実家暮らしの男性ジャックは、35歳の誕生日に事故で両親を亡くしてしまう。仕事でも失敗してお金に困った彼は、家を売ることを決意。部屋に溢れる思い出の品を処分していく中で、幼い頃に大切にしていたぬいぐるみのベニーを捨てようとするが……。(映画.comより)
キャスト
監督: カール・ホルト
出演:カール・ホルト
クレア・カートライト
アンソニー・スタイルズ,
感想
捨てられたぬいぐるみが殺人鬼となって次々人を殺める、イギリス産のスプラッターコメディ。
34歳、独身&親と同居のこどもおやじのジャックは小さい頃から大切にしているぬいぐるみ、ベニーをいまだに傍に置いて過ごしていた。
35歳を迎える誕生日にひょんなことから両親を亡くしたジャックは一人暮らしを始めるが、仕事もプライベートもうまくいかない彼は家に大量にあるぬいぐるみやおもちゃを捨てて独り立ちする決心を固める。
しかし、ゴミ箱に入れられたジャックが動き出し、ジャックの周りの人間を次々殺害していく・・・。
このベニーの動きが『ゾンビーバー』並のパペット感で、明らかに人為的な動きなんだけど風景にうまく溶けこんでいるチグハグさがただの低予算B級とは違うセンスを感じるし、一見はちゃめちゃなドタバタコメディに見えながらラストは感涙必至のストーリーで脚本のうまさも光る一作。
俳優陣の演技も胡散臭さが漂うんだけど、スプラッター描写も気合入っているしベニーと対峙するロボの動きも違和感ないし、監督がいかにVFXや特殊メイクに重点を置いているかが伝わってくる。
チープとシリアスのバランスの妙によって、より笑いが増幅されているのも監督のセンスだな。
社長がジャックに解雇を告げにくるような何でもないシーンでも、ホラーあるある(振り返るタイミングでうまく物陰に隠れたり、うまく隠れたと思ったら卓上のペットボトルが倒れて気づかれたり)を盛り込んで大仰に仕上げたり、包丁を持ったベニーが目の前にいるのに携帯に夢中で気付かないというスカしを多用したり、イギリスらしい(?)独特の笑いがブラック寄りでおもしろい。人を選ぶかもだけど。
頭が吹き飛んだり指がちょんぱしたりとグロさがえげつないんだけど(R15だよ)、笑いがしっかり組み込まれているから胸糞悪くならないのもいい。
そしてグロさに比例してベニーのかわいさが際立つ!!
ギョロッとした瞳と大きく開いた口、覗く一本の歯。
「Benny loves you」「Hug me!」と言いながら近寄ってくる姿。
萌え萌えキュンキュン。
思わずぬいぐるみ買おうと検索したぐらいです(在庫切れだった・・・)。
小さい頃からぬいぐるみと会話をしていた人は、まじラスト感涙するから観た方がいい。
私自身も6歳からずっと大事にしているアライグマのぬいぐるみがいて、いまだに捨てられれずに押し入れにいてるんだけど、ジャックとベニーの回顧録は泣いた。
彼と過ごした30数年分の思い出が蘇りましたよ。
ほっこりパペット感涙ストーリー、必見です。
そのぬいぐるみ、大事にしてね。
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ぬいぐるみが襲ってくると言えばやっぱりこれだよなぁ。
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