映画『スプライス』レビューとイラスト※ネタバレあり

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スプライス(字幕版)
科学者の夫婦、クライヴとエルサは禁断の実験に身を投じてしてまう-それは、人間と動物のDNAを配合して、“新生命体”を創り出すこと・・・実験は成功し、二人は誕生した“新生命体”にドレンと名付け秘密裏に育てていく。ドレンは急速に美しい女性に成長するが、彼女の進化は止まらず、手に負えないモンスターと化してしまう。そして、彼女を抹殺しようとした二人は、逆にドレンの恐るべき目的に巻き込まれていく・・・(C)...

映画『スプライス』概要・あらすじ・キャスト

概要

『NOTHING ナッシング』などの奇才、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督によるSFサスペンス。人と動物の遺伝子を掛け合わせ、新種の生命体を作り出した科学者夫妻の心理に迫る。主演は、『プレデターズ』のエイドリアン・ブロディと『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』で監督としてもデビューしたサラ・ポーリー。今まで見たことのない新種のクリーチャーの造形と、生命体創造という深いテーマを追求した物語に魅了される。(Yahoo!映画より)

あらすじ

科学者の夫婦、クライヴとエルサは禁断の実験に身を投じてしてまう–それは、人間と動物のDNAを配合して、“新生命体”を創り出すこと・・・実験は成功し、二人は誕生した“新生命体”にドレンと名付け秘密裏に育てていく。ドレンは急速に美しい女性に成長するが、彼女の進化は止まらず、手に負えないモンスターと化してしまう。そして、彼女を抹殺しようとした二人は、逆にドレンの恐るべき目的に巻き込まれていく・・・(amazon primeより)

監督

監督:ヴィンテンゾ・ナタリ

製作総指揮:ギレルモ・デル・トロ

キャスト

●エイドリアン・ブロディ:クライヴ

エルサと共にDNA結合実験を行い、フレッドという生命体を生み出すも、さらに人間との融合生物を生み出してしまったことから倫理観にさいなまされることに。

私生活でもパートナーであるエルサとの間に子供を欲しいと思いつつも、拒否られるかわいそうな男。

●サラ・ポーリー:エルサ

人間とフレッドの融合生物であるドレンを我が子のようにかわいがる。

初めは過保護だったエルサも、彼女の母親と同じようにドレンを抑圧するようになっていく。

演じたのは『ドーン・オブ・ザ・デッド』サラ・ポーリー

●デルフィーヌ・シャネアック:ドレン

クレイヴとエルサによって生み出された新種の生命体。
初めはツルツル無毛の気持ち悪い生命体だったけど、徐々に人間らしくなっていく。

映画『スプライス』感想

80点

こんちゃ!アサミヤです。
今回ご紹介する映画はギレルモ・デル・トロが製作総指揮、『CUBE』(1997)のヴィンチェンゾ・ナタリが監督を務めたSF映画『スプライス』(2009)です。

あっ、詳しい感想を書く前にお伝えしたいことがあるんですが、そろそろアサミヤ臨月に入る頃合いでして、こうなってくるとお腹が足を圧迫して長時間座って作業するのもしんどくて、だからといって映画を全くご紹介しなくなるのも悲しいし、せっかく貴重な時間を使って鑑賞した分を消化するための場所でもあるので、どうにかこのブログは継続していきたいという気持ちは強いんです。

だからブログは継続していきますが、感想をあっさりめに書かせていただけたらなと思っております。
「今までも別に大したことなかったやんけ」と言われればそれまでなんですが、章立てとかしたり無駄にあらすじを書くことに時間を費やすよりは、ピンポイントでおもしろ所やダメダメ所を書いた方がみなさまも読みやすいかと思いますので。

ちなみに私はブロガーではなくイラストレーターだという自覚を持って生きている故、イラストは抜かりなく描いていく所存ですので、何卒よろしくお願い致します。

ということで、今回ご紹介の『スプライス』もあっさりめに感想を書いて行きたいと思います。

 

個人的な感想を最初に言っておきますと、『スプライス』はとあるカップル研究者が人間と新種の生命体を融合させる実験を行う・・・という説明からてっきりSFモンスターパニック映画かと思っていたんですが、主にパニックというより倫理観を問うてくる精神的にもエグめな作品で、身重には結構辛いラストでした。

でもこの重苦しい空気感の中で展開するSFって嫌いじゃないし、何よりギレルモ・デル・トロらしい気持ち悪さ前面に押し出したクリーチャーが最高だったし、徐々に人間らしいフォルムになって女性らしさを増すドレンの妙な色気に惹かれたし、神経を逆なでするサラ・ポーリーの存在感はやっぱりお見事だったし、新しいSFのかたちを観れて満足でした。

クレイヴとエルサが生み出した気持ち悪いクリーチャー「フレッド」は明らかにアレなんですけどね↓↓↓

軽いあらすじと結末を言ってしまうと、初めは過保護にドレンを育てていたエルサも、自身の母親がそうだったように徐々に彼女を独占し虐待じみたことをし始め、孤独だったドレンはクレイヴに心の拠り所を求めた結果ついにクレイヴと結ばれてしまう・・・このままではエルサもクレイヴも共々どうにかなってしまう!と決意した2人はダレンを葬り去ろうとするも、彼女はそのとき既に息絶えていた・・・と、思いきや、フレッドがそうであったようにダレンは雄化(ここら辺の詳しい解説なし)し、クレイブを殺してエルサと交わってしまうのであった!

そして衝撃のラスト。
エルサはダレンの子を身ごもり、勤め先である研究社と産むことを契約するのであった・・・。

クリーチャーとの子を身ごもるってだけでも結構きついのに、実はこのダレンに流れる人間の血はエルサ自身だっていう事実も想像するとまたきつい。

エルサとダレンが交わるシーンや、エルサのお腹が大きくなっているシーンのときに私のお腹の子がグルんっと動いたもんだから、なんだか奇妙な気持ちになったことは我が子には一生言いまいと誓いました。

どうやら今作は妊娠恐怖症を描いた作品でもあるようなんですが、マジで『スプライス』観たら妊娠する気萎えるかも。

でもね、妊娠は素晴らしいのよ。
新しい命が宿るって、よくよく考えたら生命の神秘すぎてもはや思考が追いつかないレベルの出来事なんだけど、日に日に大きくなるお腹や活発になる胎動に愛おしさを感じずにはいられない。

だから、『スプライス』を観た女性よ、お腹にクリーチャーが宿ることは決してないから安心して命を宿しなさい(もちろんそれぞれの事情があって産めない方もいらっしゃったり様々だったりするとは思いますが、それはまた別のお話)。

そんな女性にはちょっと精神にくるストーリーですが、ただのモンスターパニックではない良質なSFで、さすが『CUBE』を撮ったヴィンチェンゾ・ナタリだなと感心しました。

大概のクリーチャーものって、明らかにクリーチャーが悪者でそこから人間があれやこれやして逃げ回り殺されまくる展開ですが、『スプライス』は人間が勝手に生み出したかわいそうなダレンに感情移入しやすいし、人間が悪者に回るという重めな展開なので見応えばっちりでした。

ぜひただただ逃げ回るだけのモンスターパニックものに飽きた方は、ご覧くださいませ。

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★気持ち悪さでいくと、こちらも見応えあり。

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